その業者「闇金」かも
また、逆に一見しっかりとした運営をしているように見えて登録を怠っている業者(所謂「ソフト闇金」など)もおり、業者の見極めは非常に重要です。当ページでは違法金融業者とそうでない業者の“線引き”にフォーカスを当てて解説していきたいと思います。
ソフト闇金とは
近年、巷では「ソフト闇金」と呼ばれる違法業者が出現しています。
こちらは、文字通り“取立てがソフト”や“金利がソフト”といったように、手軽に利用できる点を前面にアピールした闇金業者です。
「ソフト闇金」といったワードでインターネット検索を行うと、驚くべきことに自社のHPと思われるページが多数ヒットします。
いずれもブラックでもOK、定職についていなくてもOKなどの謳い文句で顧客を誘因しており、当然ながら貸金業法に則った貸し出しを行っていないことが一目瞭然です。
どのような人に需要があるのか
貸金業法が改正されたことで貸し出し可能額に上限が設けられ、学生や専業主婦など、自身の収入が無い又は低い方は消費者金融を利用できなくなってしまいました。
その他、年金暮らしの方、水商売の方、信用情報に傷がある方(ブラックの人)からも需要があり、今後も一定数の違法業者は存在してゆくことが予想されます。
もちろんこちらは多重債務者を増やさないための法整備だったのですが、皮肉にもソフト闇金の需要を増やしてしまった恰好です。
ソフト闇金を利用しないために
如何に気軽さをアピールしていたとしてもソフト闇金が違法業者であることに変わりはありませんので、絶対に利用してはなりません。
もしもソフト闇金と知らずに利用してしまった場合、すぐに返金してその後の利用を控えるか、弁護士・関係各庁に相談するようにしましょう。
「もしかしたらソフト闇金かも…」と思ったら、すぐに貸金業登録がなされている事業者なのかを調べるようにしてください。
貸金業登録事業者でも要注意
逆に、貸金業登録がなされているからといって必ずしも優良業者であるとは限りません。
もちろん、資産面・人的要件(貸金業務取扱主任者の設置等)・独立した事務所といったように、登録時に厳格な審査を受けておりますので、闇金業者に比べると遥かに安全性は高いです。
しかしながら、日々の運営については特段の事情を除き金融庁はタッチしませんので、違法な取立てや営業活動についてはブラックボックスになっています。
そのため、監督庁の目が届かない小規模事業者や昔ながらの街金融などは、今もなお違法に近い方法で運営しているケースが見られます。
仮に違法と判断された場合、最大で5年以下の懲役・3,000万円以下の罰金など非常に厳しい罰則が科せられますが、一部では罰則を顧みないような営業方針を採る業者が存在しているのが現実です。
小規模事業者には特に注意
アコムやプロミスといった大手消費者金融の場合、法的措置・催告・債権回収会社への債権譲渡など、債務不履行時の対応体制が整っています。
そのため、違法行為が起こる可能性が非常に低く、闇金まがいの取立てを受けるようなことはまずありません。
しかし、小規模事業者の場合はこのような体制が整っていないことが多く、コンプライアンス意識の希薄さから違法な取立てに発展してしまう可能性があります。
さらに、昔ながらの街金等の場合は各担当者で返済を催促するケースが多く見受けられ、取立て方法には“あたり・はずれ”が少なからず存在します。
つまり、業者側がコンプライアンスに沿って運営していたとしても、担当者如何で違法な取立てを受けてしまうことも考えられるのです。
もちろん、規模が小さい業者だからといって全てがそのような運営をしているというわけではありませんが、大手に比べてずさんな管理をしているケースが多いのも事実です。
利用時には業者の評判を確認し、しっかりとすり合わせを行うようにしてください。
はじめてお金を借りる方、安全性を重視したい方は運営歴の長い大手を選ぶことをお勧めいたします。
監修者情報
木村 秀幸
ファイナンシャルプランナー2級・宅地建物取引士・行政書士・商簿記2級保持者。士業系事務所勤務の経験を活かし、数多くの金融系サイトの監修・執筆を手掛けた実績を持つ。
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