緊急小口資金制度とは
万が一に備え、制度の概要・借入の条件(金利・返済期間など)・必要書類・申請先などを予め把握しておきましょう。
対象となる世帯
緊急小口資金は、所得が少ない世帯に対して資金を貸し付けることにより生活の安定と経済的自立を図ることを主な目的としています。
具体的に、対象となる世帯収入基準は以下の通りです。
世帯人員 | 平均月額 |
---|---|
1人 | 191,000円 |
2人 | 272,000円 |
3人 | 335,000円 |
4人 | 385,000円 |
5人 | 425,000円 |
なお、上記の所得を超えないことに加え「急いで資金を必要としていること」「生活困難が一時的であること」が利用の条件となります。
さらに、就職の目途が経っているなどの「返済の見通し」も重要です。
概ね2年ほどの過去の勤務履歴・就労実績等が確認され、貸し付けが一時的なものであると判断されなければなりません。
- 利用シーンの例
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- 就職活動中に医療費が急遽必要になった
- 災害の影響で一時仕事を休まざるを得ない状況
- 事故等で一時的に支出が増してしまった
- 盗難に遭ってしまい生活費が無くなってしまった
貸付内容・条件・必要書類等
具体的な借り入れ条件や必要書類は以下の通りです。
貸付限度額 | 10万円以内 |
貸付利子 | なし |
返済期間 | 12か月以内 |
返済方法 | 毎月口座から引落し |
保証人 | 不要 |
返済期間は最大で12か月ですが、返済は借り入れの2か月後からスタート(据置期間)しますので、実質的に最大14か月まで借り入れが可能です。
なお、5万円を超える借り入れの場合、配偶者等も社会福祉協議会での面接を受けなければなりません。
- 必要書類
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- 住民票の写し(世帯全員分)
- 本人確認書類(免許証やパスポート等)
- 健康保険証
- 収入証明書類(源泉徴収票や確定申告書)
- 実印及び印鑑証明書
- 振替口座となる銀行の通帳と銀行印
- その他確認資料
上記の他、申込書・借用書・口座振替依頼書が必要になりますが、同書類は窓口で受け取ることが出来ます。
また、借入理由に応じて確認資料が求められますので、窓口に足を運ぶ又は電話等で事前に確認しておくと良いでしょう。(例:突発的な傷病により困窮してまった場合は「医療費の領収書」など)
入金までに要する時間と流れ
手続きは「1.相談⇒2.申込み⇒3.審査⇒4.結果連絡⇒5.交付⇒6.返済」の流れで進みます。
相談は最寄りの市区町村社会福祉協議会に足を運んで直接行う又は電話のいずれの方法でも問題ありませんので、まずは必要書類や要件を満たしているのかの確認からはじめてみるとよいでしょう。
必要書類が整いましたら、窓口に足を運び、申込書及び添付書類を提出します。
大体5日ほどで結果連絡が入り、翌日には申込書に記載した口座に入金されます。
据置期間経過後は、毎月合意した額を返済していき、借り入れた額の完済をもって一連の流れは完了です。
返済期間1年の場合の月次返済スケジュール
借入額 | 初回~11回目 | 最終回 |
---|---|---|
5万円 | 4,160円 | 4,240円 |
10万円 | 8,330円 | 8,370円 |
ただし、借入限度額が10万円と非常に低いため、つなぎ資金としての性質が強くなっています。
なんらかの事由によって借り入れざるを得ない状況にて利用するのが良いでしょう。
監修者情報
木村 秀幸
ファイナンシャルプランナー2級・宅地建物取引士・行政書士・商簿記2級保持者。士業系事務所勤務の経験を活かし、数多くの金融系サイトの監修・執筆を手掛けた実績を持つ。
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