お金を借りるときの「審査項目」とは
無制限にお金が借りられてしまうと借主側は借りすぎてしまう・貸主側は返してもらえなくなるという恐れがあるためです。
そこで、銀行や消費者金融でお金を借りる場合、本当に貸しても大丈夫なのか?を必ず「審査」されます。
どのようなことを審査されるのかについて予め確認しておきましょう。
審査で見られるポイントは3つ
まず、借りる人がどのくらいの収入・返済能力があるのかを金融機関は審査します。
具体的には、勤務先・年収・信用情報の3点が重点的に審査されます。
①勤務先
勤務先とは、文字通り借りる人が務めている会社や職業のことを指します。
どのような会社や職業であっても倒産(又は働けなくなる)という可能性はありますが、倒産の恐れが低い企業や今後無くならない職業の方がより信頼性が高いです。
代表的な例で言いますと、勤務先であればTOYOTAやSONYといった一部上場企業、職業であれば医師や弁護士等が挙げられます。
もちろんこれらは極端な例であり、10年ほど継続している・従業員数が20人以上・しっかりと売上が確保できている等の会社であればなんら問題ありません。
②年収
1990年代、バブルがはじけると同時に、消費者金融を利用する人が一気に増加しました。
人の欲は恐ろしく、頭では「いけない」と分かっていて、もついつい借りすぎてしまうものです。
過度な取り立てによる自殺や破産等が社会問題となったことで、借りられる限度を法律で定めることとなりました。
これを「総量規制」といい、借り入れ可能な金額が年収の1/3までと定められました。
ただし、これはあくまで消費者金融のみの話で、銀行での借り入れは適用外です。
③信用情報
信用情報とは、その方の現在の借入状況・履歴のことをいいます。
金融機関間で情報を共有することで、その人がいくら借りているのか・きちんと返済をしているのか等が分かるシステムになっており、当該情報を基に金融機関は貸し出しの可否や金額を決定します。
信用情報は必ず確認され、過去に事故(債務不履行)があると借り入れが出来なくなってしまいます。
必要書類
金融機関は上記の3点を調べる必要があります。
「勤務先」や「年収」の疎明資料の代表例としては、個人の場合は会社から発行される源泉徴収票、個人事業主の場合には確定申告書等が挙げられます。
信用情報につきましては住所・氏名・生年月日等を基に信用情報機関に対して照会するため「身分証明証」の提示を求められるのが一般的です。
さらに、銀行等でお金を借りる場合には、金銭消費貸借契約書へ実印にて押印した上で印鑑証明書を添付する必要があります。
- 必ず用意する書類
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- 収入が分かる資料(源泉徴収票・納税証明書等)
- 身分証明書(運転免許証・パスポート・健康保険証等)
- 求めに応じて用意する書類
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- 実印及び印鑑証明書
- その他金融機関が求める資料
ただし、印鑑証明書等は期限がありますので、契約が決まった段階で取得すると良いでしょう。
保証会社を通すのも一つの手
審査に通らないときは、親族や知人に保証人になってもらうという方法もあります。
保証人を付ければ貸し倒れリスクが下がり審査に通りやすくなるためです。(金融機関側から保証人を用意するよう促されることもあります。)
しかしながら、心配を掛けたくない・言いづらいといった理由から、保証人制度の利用を敬遠する方は多いのではないでしょうか。
そんなときは「保証会社」を利用するという手もあります。
保証会社とは、お金を借りた人が万が一お金を返せなくなってしまった場合に代わりに返済する機関のことです。(「保証人の会社バージョン」と言えば分かりやすいでしょうか。)
利用時には「保証料」を支払う必要があるものの、新たに保証人を探す必要がないためスムーズに対応することが可能です。
ただし、保証料はお金を返せたかどうかに拘わらず一律で掛かってしまうため、利用しないで済めばそれに越したことはありません。
審査にどうしても通らない場合にのみ、利用を検討してみるのが良いでしょう。
監修者情報
木村 秀幸
ファイナンシャルプランナー2級・宅地建物取引士・行政書士・商簿記2級保持者。士業系事務所勤務の経験を活かし、数多くの金融系サイトの監修・執筆を手掛けた実績を持つ。
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