金券ショップが取り扱わない理由とは

先日、金券ショップにアマギフを持ち込んだら断られたんですよね。 なぜ買い取ってもらえないのでしょうか。

残念ながら金券ショップでは基本的に電子ギフト券類の買取をしていないのだ。 当ページでは買取不可の理由や金券ショップと電子ギフト券買取サービスの違いについて解説しよう!

Amazonギフト券は金券ショップで買取不可

「金券を売るなら金券ショップ」とイメージされる方が多いと思いますが、実は大手金券ショップの多くは、電子ギフト券(Amazonギフト券・Appleギフトカード・GooglePlayカード等)を取り扱っていません。

なぜ需要が高いギフト券・金券であるにも拘わらず、金券ショップでは取り扱いがないのでしょうか。
金券ショップの特徴や抱えるリスクから、その理由を考えてまいります。

薄利多売ビジネスモデル

金券ショップで取り扱っている商品

金券ショップは、金券類(商品券や切符、ビール券など)を買い取り、買い取った価格よりも上回る金額で販売することで利益を得ています。
もちろん、利用者から買いたたくという訳ではなく、また定価のような価格で売っている訳でもありません。
買取金額があまりに低ければ「使ったほうが良い」となりますし、販売価格が定価と変わらないようであれば「正規店で購入しよう」となってしまうためです。

つまり、例えば「940円で仕入れた1,000円のギフト券を970円で販売し、30円の利益を得る」といったように、金券ショップは薄利多売で商売をしていると言えます。
このような薄利で商売を成立させるにはやはり「回転率」が重要であり、とにかく1枚でも多く仕入れて、それを1分でも速く売っていくというサイクルを回していかなくてはなりません。
また、ショップを運営していくためには、当然家賃や光熱費、人件費、ギフト券を買い取るための現金といったように、多くの運転資金も必要です。

これだけ聞くとかなり難易度が高いビジネスに聞こえますが、常に需要のある商売であることは間違いありません。
「現金が欲しい人(売却者)」「安く物を買いたい(購入者)」「利益が欲しい人(ショップ)」のバランスが上手く噛み合うことで、同ビジネスは成り立っているのです。

アマギフはなぜ買取不可?

買取不可の理由

Amazonギフト券は「コード」を入力することで利用できるようになる仕組みであるため、金券や商品券とは異なり「偽物」という概念がありません。(たとえ正規のカードであっても、盗んだものはコードが機能しない)
また、商品券は使用時にお店側に引き渡すため、実体があれば有効なもの(真贋だけ確かめればOK)であると判断することができますが、EメールタイプのAmazonギフト券にはそもそも実体もありません。
そのため、Amazonギフト券は「本物か偽物か」ではなく「きちんと使用できるものか」という観点で査定をしなければならないということになります。

使用できるかどうかの判別には、前述した「コード」を使用します。(カードタイプの場合はカード裏面に、Eメールタイプの場合は届いたメールにそれぞれ記載)
Amazonのアカウントに同コードを入力し、登録できれば使用できるもの、登録できなければ使用できないものと判断することが可能です。

店頭での確認は難しい

Amazonギフト券は一度でも登録すると同アカウント以外では使用できなくなるため、利用の可否が確認できたとしても、今度は第三者への譲渡ができなくなくなってしまうという問題が生じます。
言わば確認する行為自体が商品価値を放棄するということとなり、本末転倒です。

もちろん、有効なものと仮定して買い取ることは可能ですが、万が一使えないギフト券あった場合はお店の信用を失ってしまいますし、買い取りのために支払ったお金が丸々無駄となってしまいます。
偽物であった場合は刑事訴追や返金等で責任を求めることができますが、金券ショップからしてみたらそのようなリスクを背負ってまで買い取るメリットがありません。

金券ショップからしてみたら、電子ギフト券の買取はリスクが高く、リターンが少ない取引と言える。
なお、これは電子ギフト券専門の買取業者にしても同じである。
Amazonギフト券買取サービスは一定のリスク負いつつ、インターネットで集客・業務を行うことで運営コストを大幅に削減し、利用者に還元しているのだ。

金券ショップの利用者層

独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営するJ-Net21(中小企業ビジネス支援サイト)で公開している「金券ショップの現在の利用状況に関するアンケート」によると、「よく利用している」「たまに利用している」と回答した人の年代・割合は以下の通りでした。

アンケート結果

第1位は40代男性の49%、第2位は50代男性の41%、第3位は30代女性・40代女性・60代男性でそれぞれ40%、次いで多いのが20代男性・30代男性・50代女性の37%という結果となりました。
(2009年株式会社ベンチャー・リンク消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員1,267名を対象にしたアンケート結果)

40代男性の利用率が高い傾向が出ているものの、年代・性別を問わず幅広い年代・性別の方が金券ショップを利用していることが分かります。
なお、全年齢では男性の利用率が女性をわずかにリード(男性40%、女性38%)しておりましたが、「よく利用する」については男性7%に対して女性が9%と、若干女性側が上回っています。
男性はたまに利用する方の比率が高く、女性は男性に比べてアクティブユーザーの比率が高いということでしょう。

アンケート結果は信憑性が高いと感じたが、アンケートがなされたのが2009年とやや古い。 スマートフォンの普及によって、現在では男女ともに20代の若者の利用比率が多くなっている印象だ!

ネット型が主流になりつつある

金券ショップとAmazonギフト券買取の大きな違いとして、金券ショップは実店舗で運営しているのに対し、Amazonギフト券買取は基本的にインターネット上で取引をしているという点が挙げられます。
スマートフォンやPCが普及したことで、日用品や衣類、趣味のものなど、買い物はWEBサイトで行うというのが当たり前の時代となりました。
同様に、インターネットでの買取に対応する金券ショップも増えつつあり、スマートフォンやPCさえあればいつでも、どこにいても取引ができるようになっています。

しかしながら、WEBによるサービスを提供しつつ、店舗を持つ金券ショップも数多く存在しています。
実店舗の有無は信頼性に影響を与えるほか、「これから出張などで電車に乗るから格安乗車券が欲しい」などのコンビニエンス的な使い方をする方も多いためです。

したがって、売却はインターネット型の方が便利ですが、購入に限った話であれば店舗型の方が人気と言えます。

現金化ならネット型がおすすめ

スマホ一つで購入可

「自宅にいながら現金を作ることができる方法」として、クレジットカード現金化が再脚光を浴びています。
クレジットカード現金化は昭和の時代から存在しておりましたが、以前は店舗にて申し込みや手続きをするというのが一般的でした。
鉄道の乗車券やAmazonギフト券等は購入もWEB上で行えるため、インターネット型の金券ショップであれば、購入から売却までをスマホ一つで行うことが可能です。
キャッシングやカードローンとは異なり事前の審査等も必要ありませんので、ちょっとした現金調達術として、若者を中心に人気を集めています。

また、Amazonギフト券買取はギフト券の性質から店舗型での営業が不向き(メリットが少ない)と言われており、実際に業者のほとんどはインターネット型での運営です。
実際に金券やチケットを確認したいという方は店舗型の金券ショップ、現金化や単に不要なギフト券を売却したいという方はインターネット型の買取サービスを選ぶと良いでしょう。

店舗型・インターネット型それぞれメリットがあります。 利用目的やシーン、条件面などで使い分ける形が良さそうですね。