悪徳な買取業者に要注意

お金に困っている男のアイコン1

友人がAmazonギフト券買取を利用したのですが…振り込まれた金額が聞いていた話と全然違っていたようです。

金券ショップの元店長のアイコン1

Amazonギフト券買取業界では良からぬ方法で不当に利益を得ている業者も存在している。
手口を知っておくのはもちろん、口コミや評判、実績などもしっかりと確認してから利用するようにしてほしい。

Amazonギフト券買取のリスク

安全かつ高還元にて現金化できるとして人気を集めているAmazonギフト券買取ですが、一部の悪徳業者によってその信頼性が揺らいでいます。

クレジットカード現金化業者のように直接決済(クレジットカードの番号を伝えて商品を購入→売却)する訳では無いため、クレジットカードを不正に利用されるという心配はありませんが「合意した条件が守られない」「ギフト券のコードを伝えたのに振り込まれない」等のトラブルは十分に考えられます。
まずは悪徳業者の手口や危険性、その対策等について確認してまいりましょう。

極端に低い換金率

極端な換金率に注意

Amazonギフト券の換金率は日々変動しておりますが、おおむね80~90%を推移しており、80%を下回る日はほとんどありません。
そんな中、なんと15%という恐ろしい換金率にて買取をしていた業者がありました。これは額面10,000円のAmazonギフト券を1,500円で買取していた、ということです。

Amazonギフト券買取はAmazonギフト券の売買になりますので、金利のような法的な定めが無く、言わば合意さえ得られれば著しく不当な金額でも違法ではありません(※どちらか一方のみが得するような契約の場合は無効になる場合はある)。
そのため、金額設定は各業者によって異なり、在庫が欲しいときは他社よりも少し高めに、在庫を抱えたくない場合は他社よりも少し低めに設定する等で調整しています。

もちろん価値がその程度であれば同金額設定に何らおかしなことはありませんが、先述のケースだと同日は他店でも85%で買取がなされておりましたので、著しく低い設定と言わざるを得ません。
さらに、こちらのお店ではTOPページでは換金率98%と記載しておりながら、利用規約には換金率15%が記載されているという状況でした。

これは明らかに利用者を騙す意図であり、場合によっては詐欺罪に問われる可能性も十分に考えられます。
同店はその後すぐに閉鎖となりましたが、サービス名を変えて運営を続けている恐れがありますのでくれぐれもご注意ください。

悪徳業者を利用しないために

悪徳業者を利用しないために

悪徳業者の被害に遭わないため、利用しないためには以下の3点を実践してみてください。

  1. 古物営業許可を取得済であるかどうかを確認する
  2. 個人運営の業者は利用しない
  3. 連絡先が携帯電話の場合は避ける

まず、Amazonギフト券買取は「古物の売買」にあたるため、公安委員会に対して古物取引の営業許可を申請し、その許可を得なければ(古物営業許可)運営することができません。
そのため、古物営業許可を取得してない業者は違法営業ということとなり、悪徳業者の可能性が高まります。

また、個人で運営している業者よりも法人で運営している業者の方が安心です。
法人運営の場合は登記簿謄本等で会社の実体を確認することができますが、個人運営だと客観的事実の確認ができません(確認するための制度がない)。
つまり、実在しない住所・名前を利用することも可能であり、トラブルになった際に責任を問えない可能性があります。

さらに「店の代表番号が携帯電話」というケースも注意した方がよいでしょう。
携帯電話には「架空名義のもの(所謂「トバシ」)」が存在しており、固定電話よりも圧倒的に犯罪に利用されやすいためです。

金券ショップの元店長のアイコン5

上記に加え、利用規約も必ず確認しよう!
また、不自然に高換金率を謳ったサービス(換金率99%など)」にも注意する必要がある。
ただし「キャンペーン」で一時的に上がっている場合もあるので、できれば念のため事前に確認をしてから申し込むようにしてほしい。

調査済の優良店はこちら

有効期限切れに注意

お金に困っている男のアイコン3

Amazonギフト券には以下の通り有効期限があります。
有効期限になる前にチャージする又はAmazonギフト券買取業者に売るようにしましょう。

ギフト券の名称 有効期限
Amazonギフト券 10年
VISAギフトカード 2年
ビール券 10年
Appleギフトカード なし
GooglePlayカード なし
図書カード なし
全国百貨店共通券 なし

Amazonギフト券の有効期限は10年です(2017.4.23以前に発行されたものは1~3年でしたが、現在は10年で統一)。
さすがに10年間放置するとは考えづらいですが、うっかり忘れてしまわないように早めに処分するか使うようにしましょう。

なお、Amazonギフト券と並んで人気の電子ギフト券である「Appleギフトカード」「GooglePlayカード」には有効期限がありません。
また、Amazonギフト券の有効期限は以下の要件を満たせば延長することが可能です。

  1. 有効期限切れを起こしてから1年以内
  2. 初めて有効期限延長手続きを行う(1ユーザー1回のみ)
  3. Amazonの利用履歴で問題がない

ご覧の通り、繰り返し使えるような性質では無く、あくまでも1回限りの特例です。
上記の要件を満たしていたとしても、Amazonの利用履歴に問題があると認められないケースがありますので注意しましょう。
最終的にはAmazon側が延長の可否を判断するため、まずは問い合わせてみてください。

価値が下落する可能性

利用期限以外にも「ギフト券としての価値が下落する」というリスクがあります。
例えば、IC系交通カードの普及でパスネットカードの人気が減少した事例、地方では百貨店が1店舗閉店しただけで全国百貨店共通商品券の価格が下落した事例が確認できます。

現在は人気が高く、金券ショップが高価買取しているようなギフト券であっても、数年後は需要と買取レートが変わっているかもしれません。
不要なギフト券は高く売れるうちに処分することをおすすめします。

メルカリ現金化は利用不可に

メルカリを使った違法取引
お金に困っている男のアイコン2

現金化業者ってよく摘発されていますよね。
ギフト券関連も犯罪によく利用されているイメージがあります。

金券ショップの元店長のアイコン1

現金化はきちんとしたスキームを踏襲しないと貸金業法違反になる!
近年だと「メルカリ現金化」で逮捕者が出たが、こちらは業者ではなく素人のようだ。
利用者側が捕まるという心配は無いが、手口を知っておいても損はないだろう。

メルカリとは、フリーマーケット形式のショッピングモール(フリマアプリ)のことです。
売る方はトラブルが少なく不要品を処分(代金を先に支払ってからの商品引渡しとなるため)でき、買う方は欲しい物を手に入れられるというメリットがあります。

2017年にメルカリで「現行紙幣」が相次いで出品されるという奇妙な事態が起こり、SNSやニュースで話題となりました。
メルカリを利用した現金化の仕組み、クレジットカード現金化の違法性(どこからが違法となるのか)等についてご紹介してまいります。

メルカリ現金化の仕組み

メルカリ現金化の事件

2017年11月、メルカリを使い実質的な貸金業を営んでいたとして現行紙幣の出品者数名が逮捕されるという衝撃的な事件が起こりました。
フリマアプリを使った現金化は「クレジットカードで高換金率商品を購入し、換金する」というスキームが一般的ですが、メルカリの場合は高換金率商品ではなく「現金そのもの」が購入できたという点で大きく異なります。

さらに、メルカリではクレジットカードだけでなく「キャリア決済」も利用することができるため、クレジットカードをお持ちでなくても現金化を図ることが可能でした。
つまり、出品されている現金をクレジットカードまたはキャリア決済で購入すれば、支払いを後日に回しつつ現金を手に入れることができるという訳です。

なお、出品者側はメルカリに10%の販売手数料を支払わなければならない上、自身の利益も確保せねばなりませんので、出品金額相場は額面の130~150%と、非常に高額。
それでも現金化目的での利用者が相次ぎ、需要に比例して出品数も多くなってゆき、競争原理によって価格も徐々に下がっていきました。
最終的には10万円が12万円前後で販売されており、利益的には取引1件あたり5,000~10,000円ほどで落ち着いたようです。

罪の意識無くはじめる人が続出

無自覚な規約違反に注意

Twitterやニュースで話題になると、出品側・落札側の双方で真似する人が相次ぎ、一時期は「現金」などでメルカリを検索すると多数の出品情報が出てきました。
ようやく事態の深刻さに気付いたメルカリは、現行紙幣・金券類の出品を禁止した上、24時間体制で監視するなどの規制強化・撲滅へと乗り出します。
なお、規制開始直後は価値の無いぬいぐるみや置物と現金をセットにするなど、お金をオマケのような扱いにして出品する人も現れましたが、当然これらも取り締まり対象です。

現在では、PayPayフリマやラクマ等のメルカリ以外のフリマアプリ、ヤフーオークションなどのネットオークションでも同様に、現金や金券類の出品は禁止となっています。

この時点では逮捕者は出ておりませんでしたので、恐らく大半の人が「貸金業法違反」「出資法違反」にまで問われるとは考えていなかったでしょう。
クレジットカード現金化は「商品の売買によって現金を得る」というのが大前提であり、業者側は以下の手順を必ず踏んでいます。

  1. 商品をクレジットカードで買ってもらう
  2. 商品を売ってもらう(またはキャッシュバック)

つまり、クレジットカード現金化は「しっかりとした手順を踏めば適法だが、やり方を誤ると違法」ということになります(もちろん、罰則を受けるのは利用者ではなく業者側です)。
ただし、適法であったとしてもクレジットカード会社の規約に違反(現金化行為は禁止)するため、バレた場合は一括返済を求められる・退会処分になる等の恐れがある点にご留意ください。

ギフト券の偽造について

ギフト券の偽造について
お金に困っている男のアイコン1

「商品券の偽造で逮捕」というニュースを見ました。
巡り巡って私の元に来る可能性はありますか?

金券ショップの元店長のアイコン2

偽造の商品券を掴む可能性があるとしたら「正規店以外(チケットショップやリサイクルショップなど)での購入」「個人間取引」のいずれかだろう。
前者は真贋をしっかりチェックしている&万が一偽物であった場合は保証が受けられるので問題ないが、後者は偽物と知りつつ売っているケースがあるため要注意だ!

商品券は現金と同じように使えるにも拘わらず、現金よりも偽造がしやすい上、現金の偽造に比べて罪も軽く(有価証券偽造罪及び偽造有価証券行使罪が3か月以上10年以下の懲役なのに対し、通貨偽造罪及び偽造通貨行使等罪は無期または3年以上の懲役)なっています。
つまり、犯罪者の立場になって考えれば、日本の紙幣を偽造するよりもギフト券を偽造する方が簡単であり、万が一捕まってしまった際のリスクも低いと言えるのです。

最近ですと2019年4月に偽造JCBギフトカードが発覚してニュースになりましたが、実は偽造ギフト券問題は今に始まったものではなく、過去から何度も繰り返されています。

JCBギフトカード偽造事件の詳細

JCBギフトカード偽造事件

2019年7月30日に指定暴力団幹部の男が偽造ギフトカードを知人へ譲渡した疑いで逮捕され、その前の同年4月辺りにも偽造ギフト券を使おうとした事例が数件発生しています。
偽造JCBギフトカードの流通が発覚したのは2019年が初めてではなく、2013年と2017年にも同様の偽造事件が起こっています。

偽造JCBギフトカードは暴力団などが組織的に製造しており、事前に周知されていなければ疑うこともなく処理してしまうほど高いクオリティです。
偽造ギフトカード被害の発覚に伴い、JCB公式サイトでは注意喚起と併せて偽物と本物の違いを公表しました。

ギフトカードの発行者は偽造事件が起こる度に偽造の難しい印刷へアップデートしていますが、犯罪組織の印刷技術は年々進化しています。
また、偽造ギフト券は代理店や金券ショップの店員がしっかりチェックすれば偽物だと判断できるので、発行元から注意喚起が出た後は交換・使用による逮捕者が出やすいです。

こうした特性からJCBギフト券は、印刷のアップデートと偽造技術の進化、および世間で偽造ギフト券の存在が忘れ去られる時期までの時間を空け、イタチごっこのように同じような事件が何度も繰り返されています。

金券ショップ側の対応

金券ショップ側の対応

また、偽造ギフト券を売却される恐れがある「金券ショップ側」では、どのような対応を採っているのでしょうか。
ギフト券偽造関連の事件が起こると「どのような人が持ち込んだか」「偽造されたギフト券の種類」「偽物の特徴」などの情報が金券ショップ同士で共有されます。

そのため、買取時により慎重に鑑定すれば高い確率で見破ることが可能であり、よほどで無ければ被害に遭う心配もありません。
特に大手金券ショップでは、ニュースで取り上げられるほどになるとJCBギフト券や全国百貨店共通商品券などの主要商品券の偽造チェックマニュアルが配布され、より慎重に買取を実施するようになります。

しかし「まだ情報が出回っていない」「身分証にも不審な点が無い」「比較的少額」などの条件が重なると、見抜けずに買い取ってしまうということも十分に考えられます。
特にマイナーなギフト券は見抜くのが困難で、買取依頼時に在庫が無い場合は見比べて判断するという手段も執れません。
買い取っても売れない可能性がある上に、偽造されるリスクが高いため、主要な商品券よりも買取レートが低く設定されています。

Amazonギフト券の偽造について

Amazonギフト券の偽造はコードを使う

JCBギフト券のみならず「ビール券」「小規模小売店の自社発行ギフト券」「Amazonギフト券」なども偽造や詐欺に多く利用されています。
本格的な偽造には最新鋭の印刷技術と設備が必要であり、延いてはコストも高くなりますので、やはり使い勝手が良いもの・金券ショップでの買取レート(換金率)が高いものが犯罪に利用されやすいということでしょう。

なお、換金率では「全国百貨店共通商品券」という選択肢もありますが、同商品券は現金と同様に透かしの印刷技術を使用しており、偽造するのが困難のようです。

Amazonギフト券については本物そっくりに偽造するのではなく、ギフトコードを控えておいて売却後に使ってしまう又は2つのお店に売却するなどで金銭をせしめる手口が多くなっています(詐欺に利用されるケース)。
店舗型の金券ショップは電子ギフト券の買取に原則対応しておりませんので、このような詐欺の被害に遭いやすいのは専らインターネット型の買取サービスです。
もちろん買取時には身分証の確認を行っていますが、提示する身分証そのものを偽造しているというケースも珍しくありません。

金券ショップの元店長のアイコン1

偽造された品が店に出回るという可能性は低いが、個人売買で偽物を掴まされる又は騙し取られる可能性は十分に考えられる。
個人売買は避け、電子ギフト券専門買取サービスの利用をおすすめする!

Amazonギフト券買取は危険なのか

お金に困っている男のアイコン5

結局のところ、Amazonギフト券買取って危険なんですか?

金券ショップの元店長のアイコン4

このページでは危険性にフォーカスを当てて解説してきたが、利用する上で何らかのトラブルに巻き込まれるという可能性は極めて低いぞ。

Amazonギフト券買取やクレジットカード現金化という取引スキームはそもそも犯罪ではなく、あくまでも一部の業者が違法な行為をしているにすぎません(法的にはあくまでも中古品の買取であり、貸金業法ではなく古物営業法に基づく規制)。
ただし、メルカリで使われたような現金化スキーム(商品の授受が伴わない方式)では実質的な貸金業とみなされ、摘発の対象となり得ます。

もちろん利用者側が逮捕されるという心配はありませんが、警察の捜査によってクレジットカード会社にバレるという可能性を完全に排除することはできません。
クレジットカード会社にバレてしまうと、強制解約や残債の一括弁済の請求、信用情報機関の事故情報(俗称「ブラックリスト」)への登録などが実施される恐れがありますので、悪徳業者・違法業者の利用は絶対に避けるようにしましょう。

今後の動向には要注意

クレジットカード会社は自社の裁量でペナルティを課すことが可能です。
証拠無しでいきなり退会処分を課される可能性も否定できませんので、高換金率商品(商品券や)の購入をできるだけ避けるのはもちろん、悪徳業者の利用も極力避けるようにしてください。

Amazonギフト券買取を利用したことによってクレジットカード会社からペナルティを受けたという事例は今のところなく、取引スキーム自体は安全と言えますが、今後どのように対応が変化してゆくのか(厳しく取り締まる方針にシフトするのか)は分かりません。
常識の範囲内での利用であれば処分の可能性は著しく低いと考えますが、今後の動向にはアンテナを張っておく必要があるでしょう。

金券ショップの元店長のアイコン5

クレジットカード会社が本気でアマギフ買取を取り締まろうとした場合、高額利用しているヘビーユーザーから調査される可能性が高い!
高額な利用を頻繁に繰り返すのは避け、常識の範囲内の金額を計画的に利用することを心がけよう。