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ファクタリング

ファクタリングは事業者の持っている売掛債権を業者に売却する資金調達法で、銀行や大企業も扱っている健全なサービスです。
2010年以降に普及していますが、貸金業のような認可を必要しないため、悪徳業者や利用者の将来性(返済能力)を考慮しない買取を行う民間業者が多いので注意してください。
確実に返済できる見込みがある場面なら有効ですが、一時しのぎや返済目処がない状況で利用すると脱出困難な負のループに突入してしまいます。
ファクタリングの種類
ファクタリングは大きく分けて以下の2種類に分類されます。
- 金融機関、大手による3社間ファクタリング
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手数料:1~10%
売掛先への通知:必要
審査内容:申込事業者の与信と売掛先の支払能力
- 民間専門業者による2社間ファクタリング
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手数料:10~20%以上
売掛先への通知:不要
審査内容:売掛先の支払能力のみ
このほか、民間業者による3社間ファクタリングや診療報酬債権ファクタリングなど複数の種類がありますが、大きく分けて売掛先への通知の有無(2社間・3社間)と申込事業者の審査有無に違いがあるのがポイントです。
クレジットカード現金化との比較検討をしている方は、赤字決算や税金滞納でも利用できる民間業者の2社間ファクタリングを利用するケースが多いでしょう。
継続利用による負のループ
ファクタリングは貸付ではなく債権買取による現金調達法です。
この辺はカード決済した商品を買取やキャッシュバックで現金を得るクレジットカード現金化と似ていますが、カード払いと違って分割払いの概念がありません。
ファクタリングで現金調達すると、本来入金がある支払日の収入がほとんどなくなってしまいます。
結果的に次の売掛債権を再度ファクタリングする行為を繰り返す状況に陥り、継続して売上から高額な手数料を差し引かれてしまいます。
仮に手数料20%のファクタリングを1年継続利用すると、当初調達した資金に対して2倍以上の手数料を取られることになるので注意しましょう。
継続利用した際の手数料リスクが高く、申込事業者の審査なしで対応する業者が多いため、ファクタリングをキッカケに倒産する事例が多数あります。
1回の利用で完結できない状況だと苦境を先延ばしにするだけなので、その後に訪れる苦境はさらに大きなものになってしまいます。
給料ファクタリングとは

ファクタリングは売掛金を持つ事業者に限定した現金調達法でしたが、昨今は給料ファクタリングという個人向けのサービスが普及しています。
給料ファクタリングは名前の通り、将来入ってくる見込みのある給料を前借りするものですが、苦境を先延ばしにするだけで高い手数料を取られるデメリットがあります。
キャッシングやクレジットカード現金化を利用できない状況なら検討する余地がありますが、通常のファクタリング以上に悪徳業者の比率が高いです。
支払いができなくなると、早い段階で職場に給与差し押さえの連絡をされる恐れがあるので極力利用しないことをおすすめします。
まとめ
ファクタリングは金融機関や大企業の扱う正規の現金調達法で、グレーなサービスのクレジットカード現金化より健全なサービスだと評価することもできます。 申込事業者に対しても審査を行う大手の3社間ファクタリングであれば、長い売掛サイトで悩んでいる経営者は利用する価値があるでしょう。
一方で、赤字決算や税金滞納、ブラックでも手軽に利用できることをアピールしている民間業者の2社間ファクタリングは、結果的にクレジットカード現金化とは比べものにならない手数料を長期的に支払うリスクがあります。 本来の入金日に収入を失っても確実に対処できる見込みがあれば検討するべきですが、とりあえず苦境を先延ばしにしたい安易な考えで利用するのは危険です。
利用後に大きな資金難や倒産・経営者の自己破産に繋がる事例が多いことから、クレジットカード現金化より高い危険度の評価をさせていただきました。