ファクタリングと支払いサイトの関係と入金額の違いについて

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ファクタリング

ファクタリングは、企業が保有している売掛金を、ファクタリング業者が買い取る仕組みの資金調達方法です。支払いサイトの短縮、キャッシュフローの改善、オフバランス化など、様々なメリットが得られます。

今回は、ファクタリング取引と支払いサイトの関係や、支払いサイトによる入金額の違いについてまとめました。

ファクタリングで支払いサイトを短縮できる

ファクタリングを活用するメリットの一つが支払いサイトの短縮です。ファクタリングによって、売掛金を期日前に現金化できます。企業にとって、現金化がスピーディーになることは大きな意味があります。

ファクタリングでキャッシュフローを改善

ファクタリングで早期に現金化すれば、キャッシュフローの改善が期待できます。

売掛金は売上ではありますが、まだ現金化されていない状態です。売上にかかる仕入れ費用や人件費は売上よりも先に出ていくため、売掛金の回収が遅れてしまえば必要な支払いができなくなってしまいます。

このように利益を出しながらも支払いができなくて起こるのが黒字倒産です。金融機関からの借り入れでも資金は増えますが、借入金が負債に計上されてしまいます。

ファクタリングは負債を増やすことなくキャッシュが増え、営業活動におけるキャッシュフローの改善が可能です。税金の滞納があれば、それを支払って負債を減らすこともできます。

ファクタリングがはじめから組み込まれた取引もある

商品やサービスを提供している企業が、手形のようにファクタリングを使用するケースもあります。これは、あらかじめ売上計上時にファクタリング契約を結ぶ取引です。

期日よりも前に支払いを受ける場合には、金利を差し引いた金額が支払われます。期日前に現金化できるため、債権者にとっては手形取引と同じ効果があります。

手形と比較したメリットとしては、集金コストや紛失リスクを軽減できる、負債として計上されない、などがあります。

取引サイトと回収サイト【補足】

支払いサイトの説明

サイトとは、商品を販売、納品した後に代金の支払いがされるまでの期間を指します。売掛金やファクタリングでは、よく「サイト」という単語が使われます。

一般的に30日・60日・90日などのサイトがあり、これらの数字は締め日から代金の支払いまでの期間を表します。

例えば当月末締め30日サイトだと、4/20に行った取引の代金は、5月末日に支払われるということです。

支払いサイトとファクタリングの手数料の関係

ファクタリング取引では、支払いサイトが長くなればなるほど、入金額が少なくなります。

支払いサイトが長いということは、売掛金入金までの月数が長くなることを意味します。支払いサイトが長いほど倒産等のリスクが高くなるため、手数料も上がりやすくなるのです。

支払いサイトが長い取引ほどキャッシュフローは苦しくなるため、ファクタリングを利用したいと感じる事業者が多いでしょう。手数料を多く払ってでも支払いサイトが長い売掛債権を処分するかどうかは、経営判断が求められます。

ただし例外として、上場企業や公共団体のようにそもそも未回収リスクが低い場合には、支払いサイトが長くても手数料が少ない場合もあります。

サイトごとのファクタリングの条件例

支払サイトによって、ファクタリングの条件は変わります。具体的にはどの程度の条件になるのでしょうか。一般的な例を紹介します。

支払いサイトの起算日

支払いサイトは一般的に締め日が起算日になります。ただし、ルール化されているわけではなく、企業同士が話し合い合意の上で取り決めます。

月末締め翌月末払いなら約30日後に支払われるため30日サイトです。例えば、1ヶ月の売上を月末にまとめて計算して、翌月末までに支払うという取引条件です。

一方で月末締めの翌々月払いなら、約60日後に支払われるので、60日サイトとなります。

120日サイト

支払いサイトの長さと、ファクタリングした場合の入金額は反比例します。支払いサイトが長い売掛金はそもそも割引率が高くなり、さらに手数料がかかる日数も長くなります。

ここでは、1,000万円の売掛金をファクタリングした場合の手数料と入金額を紹介します。

  5% 10% 20%
手数料 164,383円 328,767円 657,634円
入金額 9,835,617円 9,671,233円 9,342,366円

120日サイトは、売掛金の中でも長期に分類される支払いサイトです。日本では商慣習上、3ヵ月以上の支払いの場合に手形が発行されます。そのため、売掛金で取引するのであれば120日までが一般的です。

120日で取引した場合、割引率20%になると手数料だけで65万円以上の負担になってしまいます。120日以上の支払いサイトは可能な限りファクタリングしない方がいいでしょう。

90日サイト

  5% 10% 20%
手数料 123,287円 246,575円 493,150円
入金額 9,876,713円 9,753,425円 9,506,850円

支払いサイトは、一般的に30~120日程度。90日も決して短い部類ではありません。20%の手数料で90日サイトのファクタリングをすると、手数料は50万円近くになります。

資金繰りが厳しくてどうしても現金が必要な場合でない限りは、コストが高い資金調達になってしまうでしょう。

60日サイト

  5% 10% 20%
手数料 82,191円 164,383円 328,767円
入金額 9,917,809円 9,835,617円 9,671,233円

60日は120日の半分。翌々月払いになるため、一般的にもよく使われている支払いコストです。割引率が低くなるため、ファクタリングにかかるコストも小さくなります。

ファクタリングと回収サイトの関係まとめ

支払いサイトとファクタリングの条件は密接に関係しています。支払いサイトが長ければ長いほど、手数料が大きくなって入金額は下がってしまいます。

もしも期間がバラバラの売掛債権をファクタリングする場合は、まず支払いサイトが短いものからファクタリングするのが無難です。

支払いサイトが長いと、手数料も高くなってしまい利益を圧迫してしまいます。60日の売掛債権と120日の売掛債権であれば、同じ10%のファクタリングであっても、60日なら9,835,617円、120日なら9,671,233円と16万円以上の差があります。資金調達コストを下げるためにも、支払いサイトが短いものからファクタリングするようにしてください。

また、ファクタリングを想定して、取引先との契約時点で支払いサイトを短くしてもらうように交渉するのも一つの手です。できるだけファクタリングした時のコストが小さくなるようにするという視点も持っておきましょう。

短期の支払いサイトの契約が多くなれば、たとえファクタリングを利用しなくてもキャッシュフローの悪化を防げます。

さらに詳しくファクタリングの仕組みを知りたい方は、以下のページも参考にしてください。