資金繰りとは?会社経営に必要なお金の管理の基本を徹底解説

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資金繰り

この記事の監修者

大橋誠一先生

所属:公認会計士・税理士 大橋誠一事務所 代表

大橋誠一

公認会計士(平成16年第二次試験合格)・税理士(平成7年合格)。
有限責任監査法人トーマツ・デロイトトーマツ税理士法人を経て、平成26年から平成29年まで、国税の裁判官ともいうべき国税不服審判所の国税審判官として民間登用され、法人税・所得税・相続税・消費税・加算税の審査請求事件の調査・審理に従事することにより、税務署長・国税局長による課税処分を取り消すか否かの判断を行った経験を有する。

事務所HP:https://www.trusty-board.jp/

会社経営では、売上や利益の管理だけでなく、資金繰りの管理も重要です。経営を安定、改善させたいなら、資金繰りとは何か、その必要性と効果を知っておきましょう。資金繰りの改善を図ることによって、経営体質も見直すことができます。

資金繰りとは?

資金繰りとは自社のお金の流れをよく見えるよう管理し、スムーズに現金を循環させること、その方法を考えることを言います。企業では、商品やサービスを提供し利益を得ますが、商品やサービスの提供のためには、材料を買ったり人材を雇ったりする資金が必要です。その資金の調達方法や資金の過不足を知り、調整するのが資金繰りの役割となります。

資金と利益とキャッシュフローの関係性

資金は、利益とキャッシュフローとも深く関係がありますが、どちらか片方だけを考えていては資金繰りが悪化してしまいます。資金・利益・キャッシュフローの違いと住み分けを明らかにしておくことが、資金繰りを考える上では大切です。

資金と利益の関係性

利益は、会社が得た収益から事業活動で使った費用を差し引き、残った金額のこと。売上の減少、または仕入れ・経費などの増加による利益の減少は、資金繰りを悪化させる理由の一つです。しかし、利益の金額と実際の金額増減はすぐに一致するものではありません。掛け売りや手形支払いなどにより、利益がすぐ資金として反映しないこともあります。

資金とキャッシュフローの関係性

キャッシュフローは、主に現金の流れを把握するためのものです。キャッシュフローから見えるのは、あくまでもその時点までの現金や換金性の高い資産の流れのみとなります。将来入る予定の利益は含まれません。

会社の経営をスムーズにしていくためには、これからの資金予測が欠かせません。過去を評価して会社の健全性をアピールする目的としてキャッシュフローは役立ちますが、将来的な資金不足の予測と対策をしたり、先々の事業への投資を検討したりといったことには役立たないこともあります。

とはいえ、キャッシュフローの悪化は黒字倒産のリスクを孕むため、資金・キャッシュフローの両方のバランスを踏まえて経営戦略を立てることが大切です。

資金繰りが悪いと黒字倒産のリスク

資金繰りが悪いと、黒字経営なのに倒産してしまうリスクがあります。過去にも、有名な企業が黒字倒産の憂き目を見たケースがありました。売上はあるのに、すぐに使える運転資金が不足してしまい、支払いが滞ったり次の仕事を受けられなくなったりといったケースは多いものです。

資金繰りの悪化は、利益の有無にかかわらず起こることがあります。その原因として考えられるのは、すぐに現金化できない売上の増加や支払いサイトの長期化です。売上発生から支払日までが長ければ長いほどリスクになります。

黒字倒産のリスクが高くなるケース

前述の通り、利益は現金の動きとは関係がなく、売上が計上された時に発生するものです。この売上が現金売上であれば何の問題もありませんが、掛け売りだった場合、黒字倒産のリスクが見え隠れし始めます。

たとえば、手元に50万円の資金を持っている会社が100万円の掛け仕入れをし、掛け売りで200万円売り上げ、100万円の利益が発生したとします。

掛け売りなので、約束した支払い期日まで実際にお金が入ってくることはありません。もし、その前に買掛金の支払い日が来たら、実際には50万円しかないため、支払い不能となります。

売上/売掛金は200万円もあるのに、支払日に現金がなければ支払いができず倒産の危機に追い込まれてしまうのです。

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資金繰りの目的

黒字倒産を回避する目的で資金繰りの改善が重要であるのはもちろんですが、他にもいくつか目的があります。たとえば、借入時の金融機関への資金繰り表の提出と経営の安定強化などです。

借入する金融機関への資料として

資金繰りの目的の一つとして、資金繰り表を作成して金融機関に提出することにより、金融機関への融資の説得材料にすることが挙げられます。金融機関では、融資を行う際に企業の経営状況と資金使途から、融資の可否を判断します。使途がはっきりしており、安定経営で倒産リスクが少ない方が、金融機関も融資に前向きになるものです。

資金繰り表からは、将来的なお金の流れを見ることができます。そのため、これから融資をしても順調に経営を続け、きちんと返済を続けられるかどうか、予測することもできるのです。

>>資金繰り表の作り方【テンプレート付】

自社の経営財務強化の資料として

自社で健全な経営財務の強化を行うためにも資金繰りは大切です。資金繰り表で先々のお金の出入りが明らかになることで、対策や調整の必要性から今後の事業展開のための投資のタイミングも見えてきます。

お金の動きを把握した上で経営計画を立案し、経営目標を立てることで、より現実に即した経営活動が実現できるようになります。

資金繰りの見通しを立てる方法

資金繰りの見通しを立てるためにまず必要なのは、資金繰り表を作ること。入金予測の見通しを立てて、資金不足に陥らないように管理していくことが重要となります。資金不足が予測できたら、必要に応じて借入を増やしたりファクタリングを利用したりすることも検討しましょう。

借入は会社の資金繰りを見られるため、悪化した状態では難しいこともありますが、ファクタリングなら対象の売掛債権次第で利用しやすくなります。また、債券の買取なので、信用情報にも影響を与えません。

まずは資金繰りを明らかにして、資金調達の必要性を検討しましょう。ファクタリングなら、申し込みから資金調達までの期間も短いため、十分に検討してからでも遅くありません。

>>資金繰り表の詳細を見る

資金繰りを改善する方法

資金繰りが悪化したら、改善のための策を講じる必要があります。改善は簡単にはいきませんが、段階を踏んで着実に進めていくことが大切です。

悪化の原因を突き止め、入金サイクルの改善を目指しましょう。資金繰りを見直すことで、経営の体質や売上と利益率、資本の回転なども見直すきっかけになります。

資金繰り改善の手法

資金繰り悪化の原因は大きく分けて支払いの問題と入金の問題になります。どちらの問題が大きく、どちらに改善の糸口があるのか、正しく知ることも大切です。資金繰りを改善するための手法は、たとえば売掛金の入金時期や仕入れの支払時期といった条件交渉を行う、経費の支払い方法を見直す、金融機関に返済計画の見直しを依頼するなどです。他にも以下のような手法があります。

  • 資金繰り表を作成する
  • 売掛金の回収期日を改善
  • 受取手形の回収サイトを早くしてもらう
  • 外注・仕入れの支払いサイトを遅らせてもらう
  • 支払いサイトが長い法人カードを導入
  • 手形の割引を行う
  • ファクタリングの活用
  • 税金の納税猶予・延納手続きをする
  • 設備はリース契約を検討する

>>資金調達方法を比較する

資金繰り改善のために

資金繰り表を作成したら、自社の問題点を明らかにし、改善のための策を探しましょう。支払いと入金のサイクルを改善させ、手元に現金をいつでもプールできる状態を目指すことは、長期的な資金繰り改善にもつながります。また、リース契約にすると、一時に大きな資金投入の機会をなくせますし、中小企業であれば原則として支払時に損金計上、すなわちオフバランス化ができ、損益管理もしやすくなります。

短期的な資金繰りの改善には、手形割引や銀行融資もありますが、一番スピーディーに資金調達を目指すならファクタリングが安心です。また、ファクタリングなら返済の義務もありません。

アクセルファクターは最短即日ファクタリング

資金繰りを知ることは、会社の健全な経営を目指すための一歩です。資金繰りができている会社は、潤沢な現金を経営に生かすことができ、効果的な経済活動が進められます。反対に、資金繰りが悪化すると、売上があっても倒産するリスクまで抱えることがあります。

資金繰りが悪化した場合には、対策として資金繰り表を作成し、自社に合った方法で立て直すことが必要です。一時的な資金繰りの悪化やスピーディーな改善を求める場合には、ファクタリングを利用することをおすすめします。アクセルファクターであれば、最短即日で資金調達が可能です。

>>最短即日のファクタリングを利用する

監修者からのコメント

大橋誠一

大橋誠一先生

資金は企業の血液といわれます。 記事にも強調されていますが、たとえ黒字決算であっても、資金の供給が事業の拡大に追い付かず枯渇してしまった場合には、「黒字倒産」ということにもなりかねません。 資金繰り対策の選択肢を広げるファクタリングが持つ特徴を見極めた上で、自社にとってメリットのある方法を選択しましょう。