売掛金がマイナスになる原因は?処理方法も詳しく解説!

売掛金がマイナスになる原因は?処理方法も詳しく解説!

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資金繰り

売掛金は、掛取引の時に使われる勘定科目です。将来支払いを受ける権利を意味しているため、全て回収したとしてもゼロになるだけで、マイナスになることはありません。

売掛金がマイナス、赤残となるケースは、処理のどこかでミスが生じています。

売掛金がマイナスとなっている場合に、ミスが考えられる部分と対処法を紹介します。

売掛金の残高がマイナスになる6つの原因

売掛金の残高がマイナスになる6つの原因

売掛金残高がマイナスになるケースでは、以下のような点でミスをしている可能性が高いです。

  • ・計算ミス
  • ・売上の計上漏れ
  • ・記帳漏れ
  • ・回収漏れ
  • ・過入金がある
  • ・前受金がある

計算ミスをしている

売掛金がマイナスになった時にまず疑って欲しいのが計算や入力のミスです。計算ミスがないか、通帳の預金残高と帳簿を照らし合わせてみてください。

数円から数十円といった差異なら、消費税の端数処理が間違えているかもしれません。請求書を作る際の端数の切り上げ、切り捨て、四捨五入が正しく行われているかを確認してみてください。

また、請求書ごとに消費税を計算するのか、まとめて計算するのかも、ルールに則ってイルカ確認します。

差異がある場合には、計算しなおして誤りを修正してください。

売上の計上漏れ

売上をそれぞれの担当者が手入力している場合、その担当者が間違えたり失念したりすれば売上が計上されません。

売上が計上されないまま、入金がされると計上されていない売掛金が消し込まれて残高がマイナスになってしまいます。

こういった場合には、売掛金残高と入金額が合わないはずなので、気付いたときに売上を計上してください。

記帳漏れ

記帳漏れや勘定科目の間違いも考えられます。例えば、貸方と借方を逆にして、借方に計上すべき売掛金を貸方に計上すれば、マイナス残高になってしまいます。

初歩的なミスではありますが、通帳残高や帳簿を比べてミスや漏れがないか調べてみてください。

回収漏れ

売掛金が請求書、取引単位で振り込まれてくるとは限りません。まとめて入金された場合、売掛金額と入金額が一致しないことがあります。

例えば立替払いや振込手数料の入金と一緒に入金されていた場合、不一致に気が付かずにそのままにしておけば、売掛金がマイナスで計上されてしまうことがあります。

消し込み処理をする際は、その支払いがいつのタイミングのどの取引に対する支払いなのかを確認しておきましょう。

売掛金の回収処理については、下記ページでも説明しているので参考にしてください。

過入金がある

売掛金がマイナスになる原因が自社にあるとは限りません。自社の会計処理に間違いがなく適正な場合には、取引先が売掛金に対して過剰に入金している可能性があります。

過剰に入金されていた場合は、取引先に連絡をして、返金にするか、他の取引に持ち越すかを相談します。

超過分は他の取引と相殺するのであれば前受金として処理、返金処理する場合には仮受金として処理するのが一般的です。

前受金がある

売上が計上されていないのに先んじて入金があった場合も売掛金がマイナスになります。この場合は、そのまま売上を計上すれば帳簿は合うはずです。

売上を計上するまでに時間がかかる場合や決算月をまたぐ場合には、売掛金がマイナスにならないように前受金の科目で処理してください。

仕訳にミスがあった場合の修正仕訳のやり方

仕訳にミスがあった場合は、修正仕訳をする必要があります。修正仕訳のやり方を紹介します。

修正仕訳の手順

修正仕訳の手順は以下の2点が基本になります。

  1. 1.まず間違った仕訳を逆仕訳で相殺
  2. 2.その後正しく仕訳しなおす

逆仕訳とは、もとの仕訳と借方と貸方を逆にした仕訳を言います。借方に計上した科目を貸方に、貸方に計上した科目を借方に、それぞれ同額で計上することで相殺されます。

逆仕訳をすれば、仕訳された科目が消去されるので、その後に正しい仕訳をすればそれぞれの勘定科目が正しく計上されます。

修正仕訳の例

現金で売り上げた際に、仕訳を間違った時の処理を考えてみましょう。

【事例】

100,000円を現金で売り上げた際、誤って貸方に売掛金を計上してしまった。正しい仕訳に修正する。

まず、どのように間違ったのかを考えましょう。

正しい仕訳は以下のものです。

・本来の仕訳

借方 貸方
現金 100,000 売上 100,000

しかし、間違って貸方に売掛金を計上してしまったので、以下のような誤った仕訳になっています。

・実際に行った仕訳

借方 貸方
現金 100,000 売掛金 100,000

この間違った仕訳を消去するために逆仕訳にします。金額はそのままで逆にするので以下の仕訳です。

・逆仕訳

借方 貸方
売掛金 100,000 現金 100,000

誤った仕訳がなくなったら正しい仕訳をおこないます。

・正しい仕訳

借方 貸方
現金 100,000 売上 100,000

上記の仕訳をまとめると、借方と貸方に同額の現金が計上されます。同額の現金を相殺してまとめると以下の仕訳になります。

借方 貸方
売掛金 100,000 売上 100,000

売掛金残高のマイナスを防ぐ管理方法

売掛金残高がマイナスになる場合、その原因の多くは単純なミスや管理不足です。売掛金残高の管理は資金のスケジュールや回収期限を知るためにも重要。間違いがないように管理しましょう。

具体的には、売掛金に関わる情報は全て記録して消し込み作業をおこなってください。納品書もしくは請求書を送った時点で売掛金を計上して、入金を確認してから消し込みます。

売掛残高を把握するためには売掛残高一覧表を使います。得意先別に売掛残高と発生額、入金額を入力して作成する表です。取引先によって締め日や入金日が違うのであらかじめ登録しておくと便利です。入金の間違いや遅延があった場合には、すぐに処理にしましょう。

売掛残高一覧表は会計ソフトにも入っていますが、エクセルを使って管理することも可能です。未回収だけを抽出できるようにしておくと、どの取引先のどの売掛金が残っているのかすぐに把握できるので、回収業務に役立ちます。

定期的に売掛残高確認書を送付して、お互いの残高を確認するのも有効。自社の売掛金は取引先の買掛金と基本的には一致するからです。

トラブルの原因を早期発見するため、不正計上を防ぐためにも利用を検討してください。

売掛金残高の管理については、以下でも解説しています。

売掛金のマイナスを見つけたら即座に対応を

売掛金のマイナス、計上間違いは資金繰りにも影響します。ミスが原因で入金が遅れていることに気が付かないと、予定していた資金が手元に入りません。

売掛金の回収業務がスムーズでないとキャッシュ不足になってしまうので、こまめに管理しましょう。

売掛金のマイナスにすぐに気が付けるように、売掛残高一覧表や売掛残高計算書といったツールの活用も検討してください。