売上債権回転期間とは?計算方法・改善方法をご紹介!

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キャッシュフローの悪化は、運転資金不足に直結します。そのためキャッシュフローの把握や管理は企業経営の要です。

資金繰りをコントロールするときに重要な指標として、売上債権回転期間があります。

今回は売上債権回転期間の計算方法や改善方法について解説します。

売上債権回転期間とは

売上債権回転期間は、売上高に対する売上債権の比率をあらわす指標です。

売上債権とは売掛金や受取手形を指し、売上債権回転期間はこの売掛債権を回収するまでにかかる時間を知るために使われます。

数値が小さい(売上債権回転期間が短い)ほど、売上債権を効率的に回収できているということになります。

ちなみに「売上債権回転期間」という場合は、受取手形と売掛金をあわせた売上債権で計算し、「売掛金回転期間」という場合には、売掛金のみで計算します。

<参考ページ(PDF)>
売上債権回転期間|財務省 財務総合政策研究所

売上債権回転期間の計算方法

売上債権回転期間の計算方法についてご紹介します。

企業の業態や業種によって計算方法や使用する指標が異なります。売上債権回転期間の計算方法について細かくみていきましょう。

売上債権回転日数(DSO)の計算方法

売上債権回転期間は、年度で計算すると期間が長くなりすぎてわかりにくくなることがあります。

そこで用いられるのが「売上債権回転日数」です。売掛債権日数は以下の式で求めることができます。

売上債権回転日数=売上債権÷(売上高÷365日)

売上債権回転日数は、何日で売掛債権を回収できるかを示す指標です。

業種によって適正な日数は違います。個人向けの飲食店や宿泊施設などであれば、回収までの期間は短くなりますが、卸売業や法人向けの事業では長くなることが多いでしょう。

現金取引の小売業や飲食店は短め、一方で製造業や卸売業は対法人で売掛や手形の利用も多いので長くなる傾向があります。

売上債権回転月数の計算方法

売上債権回転月数は、以下の計算式で求められます。

売上債権回転月数=売上債権÷(売上高÷12ヶ月)

売上債権回転月数は何ヶ月で売掛債権を回収できるかを示す指標です。

これも業種によって違いはあるものの、2ヶ月を超えると経営が難しくなると言われています。

特に中小企業は資金面での余力も少ないので、どれだけ売上債権回転期間を短くできるが経営で重要な課題となります。

売上債権回転率の計算方法

売上債権回転率は、以下の計算式で求めることができます。

売上債権回転率=売上高÷売上債権売上

売掛債権回転率は、会社の売上債権の回収がどの程度効率的におこなわれているかを示す指標です。

売掛債権回転率が高いほど、債権回収が効率的に行われているということになります。

例えば店頭での現金販売を原則にする小売店や飲食店では高くなり、掛や手形での取引が基本の建設業では低くなります。

売掛債権回転率は、回転数と考えてもいいでしょう。例えば売掛金が200,000円あり、翌月に100,000円を回収した場合を考えます。

売上債権月商比の計算方法

売上債権月商比も売掛債権回転月数と同様に計算されます。

どの程度の期間で回収できているかを計算したあとは、その推移を確認してください。

あまりに滞留期間が長期化している場合には、回収条件の悪化、不良債権の発生、架空売上の計上といった事態に陥っている可能性もあります。

また大きな変動がある場合には、売上債権の詳細を調べて原因を究明しておきましょう。

回転期間は商品の内容や取引先によっても変わることがあります。取引先ごと、商品ごとの比較にも注意を払ってください。

売上債権回転期間の平均・目安

売上債権回転期間を算出したあとは、経営の観点から見て評価してみましょう。売上債権回転期間の平均や目安を紹介します。

売掛債権回転日数の目安

売上債権回転日数の目安は一般的には30日以下と言われています。

前述したように業種や業態によって違いはありますが、資本効率や資金繰りについて改善できる部分がないか見直してみましょう。

あくまで目安なので、30日以下の水準に合致しない場合でも直ちに問題になるわけではありません。

可能であれば、売上債権回転日数の推移を継続的に分析することをおすすめします。

売上債権回転率の目安

売上債権回転率は、一般的には高いほうが回収サイクルが早くて良いとされ、逆に低いと資金の回収効率が悪いと言われます。

目安では、6以上であれば理想的、3以下は危険と言われています。ただしこれも、会社の規模や業態、業種によって全く違います。

売上債権回転期間が長い場合の改善方法

売上債権回転期間を把握できたら、分析して改善するように努めましょう。

売上債権回転期間が長い場合にはどのような改善方法があるのでしょうか。

未回収の債権をきっちり回収する

売上債権回転期間が目安よりも長い、もしくは以前よりも長くなっている場合には、債権の回収がきっちりおこなわれているかどうかをチェックします。

特に企業の成長期に取引先が増えると代金の回収がおろそかになってしまうことがあります。

売掛先それぞれを管理してスケジュールを把握するようにしてください。未払いや支払い遅延がわかったときには、できるだけスピーディーに対処しましょう。

損害を大きくしないためにも、一時的に取引を停止したり、法的手続きに進んだり、適切な方法を検討する必要があります。

仕入債務回転期間を伸ばす

売上債権回転期間とは逆に、自社が持つ債務について支払いまでの期間を示す仕入債務回転期間という指標もあります。

資金繰りに猶予を持たせるのであれば、仕入債務回転期間を伸ばすことも検討しましょう。

資金繰りから考えるのであれば、仕入債務回転期間>売上債権回転期間となるバランスが理想です。

資金繰りをコントロールするには、売上債権の回収日を想定して、会社の支払いを決めると噛み合いやすいでしょう。

ただし、仕入先も自社と同様にできるだけ早期の回収したいと望んでいることが多いため、仕入債務回転期間を伸ばすことは、相手の負担になってしまう可能性もあります。

長期的な信頼関係を築くためにも無茶な交渉は避けるようにしてください。

ファクタリングを活用する

売上債権回転期間を短くするためには、売上債権を早い段階で現金化することが大切です。

例えば受取手形を金融機関に持ち込んで手形割引を利用すれば、すぐに現金化できます。さらに売掛金を買い取るファクタリングも有効です。

ファクタリングとは、ファクタリング会社に売掛金を売却して現金化する資金調達方法の一つです。

特に売掛金の回収サイトが長い場合、キャッシュフローの改善に役立ちます。

これらの方法は手数料がかかるため多用には注意が必要ですが、様々な資金繰り改善策の一つとして利用したり、一時的なキャッシュフロー改善に利用したりする分には非常に有効です。

売上債権回転期間の改善に取り組もう

売上債権回転期間が長くなるということは、手元に現金が入るのが遅れることを意味しています。

売上債権回転期間の計算や分析は、自社の資金繰りの状況を把握するためにも大切です。
売上債権回転期間が悪化している場合には、早期に対策して改善を目指しましょう。

売掛先や仕入先との交渉で資金繰りを改善するほか、ファクタリングを使う方法もあります。

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